| 歩合制度・出来高制度 |

B社の営業部の給与体系は、完全出来高制を採用している。社員Aさんは、入社して3ヶ月経つがなかなか契約がとれず、月5万円ほどしか、給与がでていない。Aさんは、「確かに、営業成績が悪いので給与が低いのはしかたないが、もう少し上げて欲しい」と頼んだが、B社はこれを拒否した。この場合、法律上どうなるのでしょうか?

この場合、B社は給与を上げる必要があります。労働基準法27条は「出来高制その他の請負制で使用する労働者については、使用者は、労働時間に応じ一定額の賃金の保障をしなければならない。」と規定しています。これは、労働者が就労した以上は、たとえその出来高が少ない場合でも、労働した時間に応じて一定額の保障を行うことを会社に義務づけたものです。これは、労働者を過酷な労働に従事させ、または一定量の仕事につきその一部に不出来があった場合はその全部を未完成としてこれに対する賃金を支払わず、そのため労働者の生活を困窮に陥れるなどの弊害が生じないようにするためです。
(保障給はどのくらい払えばよいのか?)
保障給は、労働時間に応じた一定額のものでなければなりません。したがって、時間給であることを原則とします。労働者の実労働時間の長短と関係なく単に1ヶ月について一定額を保障するものは保障給に当たりません。
保障給の金額については労働基準法27条に具体的な定めはありません。ただ、同条の趣旨は労働者の最低水準の生活を保障することにありますから、常に通常の実収賃金をあまり下らない程度の収入が保障されるように保障給の額を定めるべきであるといわれています。おおよその目安としては、休業手当(労基26条)が平均賃金の100分の60以上であることから、保障給もこれにならい平均賃金の100分の60程度を保障する内容とすべきであると解します。
※ 賃金を保障しない会社は、30万円以下の罰金に処せられます(労基120条1号)
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