労働対策推進会

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■配転、出向、転籍の事例
配転、出向(在籍、転籍の事例
(転勤)

 A社は全国展開している企業であり、全国に支店がある。また、就業規則でも全社員に転勤があることを明記している。社員Bさんは、今月、東京から大阪への転勤命令がでた。しかしBさんは、雇い入れ時の求人広告では「勤務地は東京」と記載してあったので応募したのに、と主張。そして、東京で勤め始めて1年での転勤は、納得できないとして、上司に相談した。この場合は、Bさんの転勤はどうなるのでしょうか?


 結論からいいますと、Bさんは転勤命令を拒否できません。つまり、Bさんは求人広告の「東京勤務」という文言をみて応募したわけですが、これだけでは、勤務地特定の特約があったものとは認められませんので、拒否できないというわけです。
 では、なぜ会社が転勤命令をすることができるのでしょうか。その理由は、@就業規則などに、転勤を命じる場合があることを明示している。A業務上の必要性がある。の要件を満たしているからです。ただし、この場合でも完全に勤務地を限定している労働契約を結んでいた場合には、これらの要件を満たしていたとしても、原則として社員の同意なしでは、勤務地を変更することはできません。
 また、社員に「特別の事情」がある場合にかぎり、転勤命令を拒否することができます。例えば、高齢や病気の親を介護せねばならず、かつ転勤先に連れて行くこともできない場合などです。


(在籍出向)

 C社は、子会社D社に、営業部門の社員を何人か出向させることにした。しかし、その中で社員Eさんは、「本社に残りたい、なぜならD社だと通勤時間が現在の30分から2時間近くになるので、出向したくない」と上司に相談した。D社はまだ、設立されて間もない会社であり、これまで社員を出向させる必要がなかったC社は、就業規則に出向規定をいれていなかった。この場合、Eさんはどうなるのでしょうか?


 この場合、C社は出向に関する規定を設けていなかったので、単なる業務命令として社員に出向を強制させることはできないと考えられます。つまり、原則として社員の同意がなければ、会社が出向させることはできないのです。ただし、もし、C社が就業規則に出向規定を記載していたらどうなるのでしょうか。その場合は、必ずしも個別的な同意は必要なく、包括的な同意があれば、社員を出向させることができます。なお、会社は出向に関する規定については、出向先・出向期間・出向先での労働条件・出向元への復帰に関する事項など具体的な定めをしておく必要があります。

※ このケースが「転籍出向」だった場合には、どんな場合でも、社員の個別同意が必要になります。

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