労働対策推進会

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■サービス残業U(事例集)
残業におけるトラブル (事例)

 A社では、これまではほぼ所定労働時間内に全員が仕事を終えていた。しかし、リストラなどで社内の人数が減ったため、残業をする社員が増えていた。しかし、会社は残業を命じたり、指示することはなかった。この場合、自分の判断で残業していた場合には、残業代は支給されないのでしょうか?


 この場合、残業代の支給が認められる可能性が高いといえます。会社による業務の指示がない労働時間でも、黙示的な指示があると認められた場合には、正規の労働時間として取り扱われることになります。残業として認められるポイントを整理すると、
@ 直接業務に関連する仕事をしている。
A 指示がないとはいえ、会社は残業していることを黙認していた。
B 与えられた業務量(仕事量)が、客観的にみて所定労働時間内に終わらない。
上記ポイントを材料として残業として認められるか判断して下さい。


 従業員5人の会社です。会社は最近、就業規則を作成し、その中で「業務上必要と認められるときは、所定労働時間を超えて勤務することを命じることがある」とする文言を追加しました。その後、従業員のBさんは3時間の残業を命じられたが、その日は前からの用事があったので、拒否した。すると会社はBさんに対して「残業を拒否したので業務命令違反だ」として減給処分にしました。Bさんは入社したときの労働契約に基づいて残業は基本的にほとんどないと思っていた。また、このときはじめて就業規則が作成され、そのような規定が追加になったことを知った。この場合、減給処分は妥当なのでしょうか?


 Bさんの減給処分は無効になる可能性が高いと考えられます。原則、労働契約より就業規則を優先させることが望ましいのですが、しかし、今回のケースのように労働契約の条件が就業規則の条件を上回っている場合には、明文上の規定はありませんが、労働契約で定めた条件が優先すると考えられるでしょう。
 また、会社は従業員に対して就業規則を作成したこと及び不利益な変更があったことを伝える義務があったにも拘わらず、伝えていなかったことについて、過失があります。


 会社が突然、「残業代は実際の残業時間に関係なく一律、1ヶ月15時間分を支給する」と通知してきました。私(C)のいる部署は、月平均30時間の残業をしていて、業務量から考えても、人数を増やさない限り、15時間では終わりません。会社は、残業がない場合でも15時間分の残業代がつくので従業員に有利な制度を導入するのだと主張しているのですが・・・。これは、許されるのでしょうか?


 この場合、Cさんのいる部署の業務量では、月15時間の残業では終わらないことがあきらかです。つまり、会社は従来どおり、時間数に応じた残業代の支払が必要になります。確かに、残業の命令権は会社にあります。しかし、どうしても所定の勤務時間でこなすことができないほどの業務を従業員に与えておきながら、もう片方で残業時間を規制しているのは合理的ではありません。この場合、会社はCさんのいる部署の人数を増やすか、または業務量を調整する必要があります。また、会社は残業時間が月15時間を超えた場合には、その超えた分について残業代を支払う義務があります。

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