労働対策推進会

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■退職金の減額
退職金の減額

 会社から、「退職金が経営を圧迫しているので減額せざるを得ない」として、来年度から減額する旨を通知されました。このような、一方的なものは許されるのでしょうか?


 単純に退職金の減額だけを目的とした場合は、会社は退職金の減額をすることはできません。退職金は、退職して初めて発生する権利ですが、やはり強く保護されている労働者の権利と考えられるからです。
 ただし、いくつかのポイントを会社が満たしている場合は、退職金の減額が可能とされる場合があります。
 @ 経営上、退職金を支払った場合に会社が倒産する危険性が客観的に証明できる。
 A 減額前までの、既得権は保護され、退職金規定改定後の期間についての減額であること。
 B 減額幅が15〜20%である。
 C 全国の退職金平均と比べて世間相場に応じているか。
 D 従業員との協議は、十分なされているか(個別同意など)。
 E 代償措置はあるか。
 F 手続きを正当に行っているか(退職金規定の改定等)
  以上の項目を総合的に勘案した上で、退職金の減額の合理性が判断されます。
 

 株式会社A社は、従業員Bさんが顧客先に対して間違った商品を納入したり、遅刻も多かったため懲戒解雇にした。また、退職金についてもほとんど支給しない旨を通知した。Bさんは、「懲戒解雇はやむを得ないとしても、退職金については10年も勤めたわけだし、退職金規定にもそのような文言はないわけだから、退職金をほとんど支給しないのはおかしい」と主張。この場合、退職金はどうなるのでしょうか?


 
この場合は、A社はBさんに退職金を支給する必要があります。本来は、退職金は必ずしも支給しなければならないものではありません。しかし、就業規則(退職金規定)などで支給条件をあらかじめ明示している場合には、会社に支払い義務が発生します。
 また、今回のケースでは、その退職金規定に「懲戒解雇の場合は退職金は支給しない」という文言がなかったため、Bさんは退職金を全額受け取れるというわけです。また、例え「懲戒解雇された者は、退職金を全額支給しない」という規定があっても、すべての懲戒解雇が全額不支給になることはなく(刑事法上の事案は除く)、合理的な範囲内での減額になるでしょう。


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